オイルパームEFB、こんな利用も・・!

EFB(empty fruit bunch、空果房)はパーム油製造で出てくる代表的な廃棄バイオマスです。それを有効利用するために、紙パルプ、エネルギー、ボード材料など様々な用途が開発、実用化されつつあります。こうしたアカデミックな(?)利用とはやや異なりますが、現地マレーシアで見掛けたEFB活用についてここでご紹介します。

写真1

写真2

写真1は搾油工場で排出された後に、ウェットな状態のままプランテーション内に戻されたEFBの「山」です。山積みにされた直後は、高温多湿の条件も相まって発酵が進み、山全体が発熱しあちこちから湯気が上がっている光景をしばしば目にします。この自然発酵ですが、時には過熱状態になり発火することもあるようです。しばらく時間が経つとこの状態が落ち着くのですが、これがどうもキノコにとって条件の揃った培地になるようです(写真2)。

写真3

自然に発生するのか、はたまた現地の人が菌を植え付けるのか、私も正確にわかりませんが、このEFBを培地として、マレーシアでよく食されるフクロタケ(写真3)がニョキニョキ生えてきます。残念ながら生えている様子は写真に取り損ないましたが、この「山」に地元の子供たちが集まり、小遣い稼ぎにフクロタケを一生懸命取っていました。結構ドッサリ取れて(写真4)、どこかで売るのか夕ご飯の足しにするのか・・。

写真4
写真5

 なお、この写真は2002年頃サバ州で撮影したものです。その後もフクロタケ採取は続いているのかどうか、ほかの地域・国でもやっているのかどうか・・そこのところは未確認です。最後にもう一枚・・マレーシア在住の日本人に大好評のsteam boat(マレーシア風鍋、写真5)、フクロタケもチョイスできます!