グリーンに向けた取組:パラグアイ~クリーン開発メカニズムに基づくアグロフォレストリーの開発

パラグアリ県でのアグロ
フォレストリー

 気候変動、地球温暖化について語るとき、やたらにアルファベットの略号が出てきます。IPCC、 UNFCCC、COP、CDM、CER、COF…。これらが出てくるともう訳がかからなく面倒になって「地球温暖化」なんて政治に任せておけばいいや、となるのではないでしょうか?これらに加えて「気候変動は科学」なんて議論が出てくると思考がますますこんがらかってしまいます。

植林のための苗木の生産

 今回は、南米のパラグアイで実施されたアグロフォレストリーによる「クリーン開発メカニズム(CDM)」に基づく「認証排出削減量(CER)」を得る農村開発プロジェクトの紹介です。「アグロフォレストリー」という語も目新しいかと思います。樹木を植栽し、樹間で農作物、家畜を栽培、飼育する農林業がアグロフォレストリーです。

地区内の学校での植林訓練

 首都アスンシオン市から 80km の古い定住地で、地力が劣化した代表的な地域であるパラグアリ県を対象地として、農牧省、アスンシオン大学、サンタクルス市及びアカアイ市と共同で、地元の農民の協力のもと、CDMの仕組みを活用した農村開発の8年に及ぶプロジェクトを実施しました。

子供たちに植林用の苗木の無料配布

 この地域の荒廃地を地元自治体及び土地保有農民から借用して展示圃場及び農家実証圃場を設置して、ユーカリ(Eucalyptus grandis 等)及びカキバチシャノキ属(Cordia trichotoma)等在来樹種数種の苗木生産、農地への植林、植林した農地の維持管理のための農民組織の確立、自然資源の持続的活用のための自治体及び農民の意識改革などを進めました。その結果「土地利用・土地利用変更・林業(LULUCF)」による CO2 吸収分について、日本政府(2009 年 3 月)とパラグアイ政府(2009 年 7 月)の承認を得て、同年 9 月 7 日に国連 CDM 理事会に受理され、32,000 ㌧分の CO2 が CDM  として登録されました。これは日本の CO2 排出をその分置き換え得ることを意味しています。

(飯山賢治)